どんな映画?
現代にも忍者が存在している。
“NIN“と”UN“という敵対する忍者組織同士の戦いを下忍の雲隠九朗を中心に描いている。
シュールな日常ギャグと忍者同士のシリアスな戦い、まったく異なる2つの要素が絶妙に絡み合った作品のはずだったんだけど実写化でおかしくなっちゃった。
原作のギャグシーンを大きく改変していたり、そもそもギャグシーンでもない場面をギャグに改変するというギャグに尺を使いまくる謎改変が多い。
それで面白くなっていればいいのだけど、むしろつまらなくなっているので救いようがない。
ギャグに尺を使い過ぎているせいもあってかメインとなる物語も収拾がつかない状態。
俳優の演技以外に良いところがほとんどないよくある実写化失敗例になっている。
ギャグシーンが異常に長くて笑えない
原作にもあるギャグシーンが監督好みのダラダラ続くつまらないギャグに改変されている。
そればかりかギャグでもなんでもない場面も無理やりギャグシーンになるよう魔改造されている。
最初は私だけが笑えてないのかなと自分を疑った。
しかしほぼ満席の映画館でギャグシーンなのにクスリとも笑いが聞こえなかったので世間一般的につまらないということだろう。
つまらないだけならまだいいかもしれない。
私的にはつまらないを通り越して不快だった。
ダラダラと同じギャグをこすりつけてくる映像に苛立ちを覚えた。
新手のストレスチェックか?
映画スタッフが監視してて誰かが笑うまでリピート再生でもする気か?と思うくらい同じようなやり取りが続けられる。
ストーリーを生贄にしてギャグを召喚
映画は原作8巻までの物語で構成されている。
2時間ちょっとの映画に話をまとめるのはかなり難しい。
ストーリーの改変は必須だし削れそうなシーンをどんどんカットしていくのは理解できる。
とか思ったけどギャグに時間使いすぎぃ!
監督の自慰行為としか思えないしょうもないギャグに時間使いまくってるせいでストーリーに使う時間がなくなってる。
原作の重要なシーンは一応映画にもあるけどただの名場面集みたいになってる。
話と話につながりが無くて展開が分かりづらくなっている。
良い点は全て役者のおかげ
いいところもちゃんとある。
冒頭の白石麻衣や山崎賢人が外国人と戦うシーンのアクションは見応えのあるものだった。
山崎賢人は原作の九朗の気だるげな感じを上手く演じている印象。
加藤を演じた間宮祥太朗もかっこよかったし、瑛太を演じた坂口亮太郎もキモイ陰キャを再現できていたと思う。
つまりこの映画の良いところは役者の演技だけということになる。
総評:抜け忍が作った映画
福田監督は抜け忍だと思う。
それくらい戦犯。
そもそも話が複雑で2時間程度の映画にまとめるのはかなり難しい映画化だっとは思う。
だからと言ってギャグを自分好みに改変したり、ギャグでもないシーンも改変して無理やギャグシーンにするのはいかがなものだろう。
迷走しているようにしか思えない。
ストーリーも原作の流れを表面上真似てるだけで理解して作っているのか不安になる内容だ。
映画館に行ってもアンダーニンジャは観ずにチュロスを食べて帰ろう。