理想の職業であるギルドの受付嬢に就職したアリナ。しかし来る日も来る日も残業地獄の、理想とは程遠い実態に不満が爆発。実は街で噂の凄腕冒険者“処刑人”である彼女は、禁止されている副業の秘密と平穏な暮らしを守るため、単身でダンジョンに乗りこむ。
原作者は香坂マト、アニメーション制作はCloverWorks。
公式略称は「ギルます」。
アニメは全12話。
受付嬢が主人公
この世界での受付嬢という仕事は安心・安全・安定の公務員のような職業。
主人公アリナは、安全で安定した定時に帰れる職場に憧れて受付嬢になった。
しかし実際の受付嬢の業務は過酷で残業の終わらない日々が続いている。
作中何度も夜遅くまで残業しているシーンがあるが、
なぜそこまで残業しなければならないのかはよくわからない。
ボスモンスターの出現でダンジョン攻略が滞ったり、
面倒な冒険者の相手をしているせいで事務仕事が進まないなど、
理由らしきことは語られるが尋常でない残業が必要になる理由としては弱すぎる。
受付嬢の仕事についても詳しい掘り下げがなかったのが残念。
とにかく大変な仕事というアピールばかりが先行しており設定の甘さが気になる。
でも制服はカワイイからヨシ!
ソロ討伐
残業に耐えかねた主人公が残業の一因となっているボスモンスターをソロで倒しにダンジョンへ向かう。残業で苦しんでいるのにソロ討伐に向かう時間はあるのかと突っ込みたくはなる。
受付嬢は副業が禁止のようで正体がバレないようにする必要がある。
顔をみられないようフードを深く被りボス討伐に向かう。
フードじゃなくてマスクしろ!と言いたくなるがダンジョンは暗いので問題ないらしい。
主人公の巨大ハンマー一撃でボスモンスターを瞬殺するが、
偶然居合わせた冒険者「白銀の剣」のリーダーに顔をみられてしまう。
問題だらけである。
そもそもなぜ受付嬢がボス討伐できるほど強いのか?
ある残業の夜、その日は年に一度最も強く願ったものの願いが叶えられると言われている日。
主人公は残業の原因全てを破壊しつくしたいという願いをボヤく。
その結果、ディアスキルという最強のスキルに覚醒した。
その辺の冒険者やモンスターなど瞬殺できるほどの力を、
偶然スキルが覚醒した受付嬢が手に入れてしまう無慈悲な才能主義の世界。
一応熟練冒険者たちが訓練しているシーンもあるのだが意味あんの?と思ってしまう。
実質冒険者
作中最強とも言える強さにもかかわらず、
残業ばかりの受付嬢を続けて絶対に冒険者になろうとしない主人公。
それには一応理由がある。
過去に親しかった冒険者が呆気なく死んでしまった出来事がトラウマになっているようだ。
え?それだけ?って正直思った。
冒険者には絶対ならないと言いつつもハンマー振り回してモンスターを倒しまくっている。
実際ほぼ冒険者みたいなものだ。
ツライ残業ばかりの受付嬢を続けるハッキリとした理由はないし、
冒険者に転職しない理由は弱すぎる。
趣味で受付嬢やってますと言った方がまだ納得感がある。
正体が一部の人間にバレてからは白銀の剣という熟練パーティーと共に何度もダンジョン攻略やモンスター討伐に協力することになる。
そのため受付嬢としてのシーンよりも冒険者としてのシーンの方が徐々に増えてくる。
みていて飽きない主人公
主人公アリナはデザイン・声優・性格がマッチして、
魅力的なキャラクターに仕上がってる。
感情豊かにコロコロ変わる表情、
毎回攻撃するときに「死ねーーー!」と叫ぶ過激さもあり、
みていて飽きない主人公だ。
特に主人公の表情はバリエーションが豊富だ。
他の主要キャラと比べても圧倒的に感情豊かに描かれている。
ほとんどが眉間に皴の寄っている表情だが、
高橋李依さんの声・演技も相まって非常に魅力的なキャラクターに仕上がっていると言える。
お呼びでないシリアス展開
このままコメディ半分冒険半分の明るい雰囲気が続くかと思っていたら、
徐々にシリアスな展開になってくる。
魔神という強敵が登場する。
並みの冒険者では歯が立たず、
人間の魂を喰うことでさらに強くなってしまう。
主人公は白銀の剣と共に魔神の討伐に向かう。
この辺から人が気軽に死ぬようになる。
冒険者要素はおまけ程度の日常アニメかと思ってたら、
普通に人が死に始めて動揺した。
なんとか魔神を倒すことができた主人公たち。
よしっ日常パートに戻れるぞ!と喜んだ私。
しかし新たな魔神も登場し、しばらく魔神のおかわりが続くようだ。
それでも最後はハッピーに一区切りつけて終わってくれた。
主人公の明るく前向きな性格で暗くなりすぎることなく最後まで視聴できた。
この作画力じゃバトル展開には耐えられない
たとえ望まぬバトル展開だとしても作画がよければ楽しめる。
しかし楽しめるほどの作画力はない。
スキル発動時のエフェクトは派手だが、
全体的に作画のクオリティは低めだ。
最初はOPの映像が神作画だったので本編にも期待していたが、
残念ながら日常アニメとして普通というレベル。
全体的な作画としては主人公の表情以外に褒められる点はなかった。
そもそも発現するスキル次第で強さの絶対値が決まる世界観がバトル展開に向いていない。
戦うのであればそこには成長要素もセットでなければ、
すぐに飽きが来てしまうだろう。
総評:主人公がカワイイだけ
受付嬢を題材にしたわりには掘り下げもあまりなく、
世界観や設定などの甘さが目立った。
とにかく主人公はカワイイのでそれだけで視聴継続していた。
自分の好みにバシッとハマった主人公だった。
とにかく感情・表情が豊かで魅力的なキャラだ。
後半はシリアスな場面が多かったので、
願わくばもっと日常パートで感情豊かな主人公を観たかった。